3Dプリント技術を用いたIoTロードバイク「ORBITREC」、 既存の自転車をIoT化する計測・通信装置「RIDE-1」を発表


2016年1月5日

3Dプリント技術を用いたIoTロードバイク「ORBITREC」、既存の自転車をIoT化する計測・通信装置「RIDE-1」を発表

 コネクテッド・ハードウェアの企画・開発を手掛ける株式会社Cerevoは、スマート・スポーツ用品ブランド「XON(読み:エクスオン)」の新製品として、各種センサを内蔵し、3Dプリント技術をふんだんに使って作られたフレームを備えたIoTロードバイク「ORBITREC(読み:オービトレック)」を発表。同時に、ORBITRECが備える各種センサと通信機能を外付けアダプタとし、既存の自転車に取り付けることでORBITRECと同等の機能を備えたIoT自転車にできる計測・通信装置「RIDE-1(読み:ライドワン)」を発表しました。同製品は米国時間1月4日に開催される「CES Unveiled」ならびに1月6日より開催される「CES 2016」において実機展示を行ない、2016年春に発売予定です。

orbitrec_550 ORBITREC
https://orbitrec.cerevo.com/

 「ORBITREC」は、デザイナー柳澤郷司氏のデザインユニットであるTripple Bottom LineとDMM.make AKIBA、 ABBALabが共同で開発したロードバイクフレームのコンセプトモデル「DFM01」を発展させた製品です。オーナーの体に最適なジオメトリを実現するオーダーメイド・フレームを短期間かつ安価に製作するため、チタン焼結型3Dプリント技術とカーボンファイバーチューブを組み合わせた構造を開発。本格的なレースで使える軽量フレームオーダーメイド・フレームにも関わらず、最短納期1カ月以内、価格7,000ドル以下を実現しました。

frame_550sensor_300フレームダウンチューブに各種センサを内蔵し、走行中の精密なログを取得・分析できる機能を搭載。多彩なORBITREC, RIDE-1から取得されたビッグデータを解析してライディングがより安全で楽しくなる情報をフィードバックする専用解析サーバを併せて開発しました。ORBITREC, RIDE-1とは、Bluetooth接続されたスマートフォンの専用アプリ経由で通信します。

 各種センサは9軸センサ(加速度・角速度・地磁気)、温度、湿度、気圧、照度、GPSを搭載。走行中の場所や速度といった基本的な情報に加え、傾きや衝撃などフレームの状態も取得。GPSによる走行ログと組み合わせることで、過去の走行履歴を車体のさまざまな情報とともに振り返り、分析することができます。

 BluetoothとANT+を搭載しており、他のデバイスやサービスと連携することも可能。スマートフォンと連携し、走行中の転倒やグループからの遅れが発生した際に仲間へSMSで通知する、特定地点を通過したらサスペンションダンピングを変更する、照度センサを利用してトンネルに入った際にライトを自動で点灯するといった連携が可能です。専用サーバを用いたビッグデータ分析・フィードバック機能を用いると、転倒発生率が高い場所をGPS情報と併せてマーキングし、「この先転倒多数のため減速を促す」といったプッシュ通知が可能となります。
 app_550 本製品では、株式会社NTTデータエンジアリングシステムズから提供を受けた溶融型3Dプリント技術を用い、3Dプリンタで製造したチタニウム製のジョイントを採用。これにより、3Dプリンタによる実用的な強度を持った製品の量産化を可能としました。

 デザイン面では、コンセプトモデル「DFM01」から引き続き柳澤郷司氏が担当。歪みが発生しやすい金属3Dプリントで量産に堪えうる品質かつ強度を獲得するために、人間の骨の内部構造を真似た「ラティス」と呼ばれる特殊構造を造形部内部に多数配置。意匠面では造形方案からくる制限の中で高い審美性を獲得するため、チタンジョイント部が1本の線でつながっているように見えるラインマネジメントなど、さまざまな技法を駆使しました。

RIDE-1は、ORBITRECに搭載した各種センサを外付けアダプタ化した製品です。市販されているロードバイクやクロスバイクに装着することで、ORBITRECと同等のサイクリング体験を実現します。

ride1_550
ORBITREC 仕様(開発中のため、製品時には仕様が異なる可能性があります)

本体サイズ 未定(オーダーごと異なります)
重量 未定(オーダーごと異なります)
搭載センサ 9軸センサ(加速度・角速度・地磁気)、温度、湿度、気圧、照度、GPS
Bluetooth 4.1(BLE)
ANT+ 搭載
無線LAN IEEE 802.11b/g/n
充電 Micro USB経由
駆動時間 15時間
対応アプリ iOS 8.3以上
価格 7,000ドル以下

 

RIDE-1 仕様(開発中のため、製品時には仕様が異なる可能性があります)

本体サイズ 横48×縦156×高27mm
重量 未定
搭載センサ 9軸センサ(加速度・角速度・地磁気)、温度、湿度、気圧、照度、GPS
Bluetooth 4.1(BLE)
ANT+ 搭載
無線LAN IEEE 802.11b/g/n
充電 Micro USB経由
駆動時間 15時間
対応アプリ iOS 8.3以上
価格 300ドル以下

CES 出展情報
イベント名: CES 2016
会期: 1月6日~1月9日(米国時間)
出展場所: Sands, Halls A-C – 74538
出展場所の詳細は下記URLをご参照ください。

Cerevo Inc. | Map Your Show
http://ces16.mapyourshow.com/7_0/exhibitor/exhibitor-details.cfm?ExhID=T0010615

株式会社Cerevoについて
Cerevoは、“コネクテッド・ハードウェアで生活をもっと便利に・豊かにする”をコーポレートスローガンに掲げ、ネット接続型家電の企画・開発を手掛 ける新しいスタイルの家電メーカーです。これまでにネットワーク対応デジタルカメラ「CEREVO CAM」、デジタルカメラだけでUstream配信ができる「LiveShellシリーズ」、タブレットで操作できるライブ配信機能搭載HDビデオスイッ チャー「LiveWedge」、デジタル一眼カメラのシャッターをスマートフォンから操作で きるBluetoothデバイス「SmartTrigger」、9軸センサーとBluetooth4.0を搭載したIoT開発モジュール 「BlueNinja」などを 開発・製造し、世界43カ国以上で販売しています。

デザイナー柳澤郷司氏について
1978年生まれ、英国University for the Creative Arts, Product Design Sustainable Future卒業。同大学を卒業の後、英国出身の世界的工業デザイナー、ロス・ラブグローブ氏のスタジオにて彼のデザインアシスタントとして彼の製作に携わる。サスティナブル・デザイナー。
URL: http://www.triplebottomline.cc/

【お問い合わせ先】
株式会社Cerevo
広報窓口 Email: press@cerevo.com
公式twitter: http://twitter.com/cerevo/
コーポレートWeb: http://cerevo.com/